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  • レセプトの請求期限は?

    レセプトの請求期限は?

    保険医療機関では、毎月10日までにレセプトを送信していると思います。ですが、毎月請求をしているレセプトにも請求期限があることはご存じでしょうか。どこまで、さかのぼって請求することが可能なのか。今回は請求期限についてお話します。
     
    ◇レセプトの請求期限は原則5年
    請求期限は民法によって定められており、以前までは3年間(訪問看護は2年)でしたが、令和2年4月1日より改正され原則5年間とされました。
    なお、その起算日については、社会保険は診療月の翌月1日、国民健康保険は診療月の翌々々月の1日、つまり3か月後とされています。

    ≪起算日の数え方≫ ※該当月の1日を起算日とする

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    例)国保の場合、令和6年7月のレセプトは、3か月後の令和6年10月1日が起算日となるので、請求権の時効は令和11年10月1日となります。 ・原則5年とは原則については民法に『消滅時効は「権利を行使することを得るとき」より進行するものであり、「権利を行使することを得る」とは「権利を行使することに法律上の障碍がない」ことである』と記載があります。つまり、権利を行使することができることを知った時から5年間となります。ですが、「請求権を行使できることを知らなかった」と考えられる特段の事情がある場合は別となります。 

    ・国保と社保で期限が違うのはなぜか
    請求権5年は民法で定められた期限ですが、請求権の時効起算日について健康保険法と国民健康保険法で異なるため違いが生じているものと考えます。過去に疑義照会が生じていました。いずれも昭和30年代のものにはなりますが、解釈の材料になるかと思います。
    ・診療報酬請求権の消滅時効について(◆昭和35年05月24日保険発第64号)
    ・診療報酬請求権の時効の起算日について(◆昭和38年01月18日保険発第7-2号)
     
    ・原審査査定及び再審査査定に対する再審査請求の時効
     基本的に再審査の申立ては原則6カ月以内を遵守するよう支払基金から通知がでています。[保険発第17号保険発第40号]
    国保連合会も同様に6カ月としています。
    ※当該保険医療機関等が当該請求権を行使することができることを知ったと考えられる特段の事情がある場合には、当該事情に照らし、その事情が認められる時(当該請求権を行使することができることを知った時)から5年間で消滅時効が完成することとなる。等とあり、民法上は以下のとおりとなっています。

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    ※原審査査定の起算日は請求権と同じく、国保は診療月の翌々々月1日、社保は診療月の翌月1日になります。再審査査定の場合は、再審査査定による減額後診療報酬支払日の翌月となります。  以上が、レセプトに関する期限についてのお話となります。色々と難しい言い回しや、各種通達があり判断が難しいことが多いと思います。資格確認等でレセプト請求が遅れることがあると思いますが、保留レセは速やかに処理し、請求期限を超えるレセプトが発生しないように努めましょう。レセプトに関してお困りのことがありましたら、是非お問い合わせください。

    元記事: note(原嶋企画)

  • レセプトの査定・返戻とは

    レセプトの査定・返戻とは

    医療機関は毎月10日に支払基金・国保連合会へレセプトを請求します。診療報酬の原資は国民が納付する税金や保険料等です。診療報酬は医療法や療養担当規則等を遵守し行った医療行為に対して支払われるものになるので、第三者である審査機関が適正か審査し判断をします。今回は保険請求に係る査定・返戻の基礎知識についてお話いたします。

    【返戻とは】

    審査の結果、記載事項の不備や不明等により、医療行為の適否の判断ができなかった場合など、請求内容に疑義が生じた場合にレセプトが医療機関に差し戻されることを返戻といいます。返戻事例で多いのは保険証の登録誤りや氏名等患者データの誤りです。保険証をスキャン・コピーするなど地道な対策が重要です。
    返戻内容に対して修正・追記等を行い再請求が可能ですが、診療報酬の支払いが遅れるので該当件数が多いと経営に影響が出ます。

    【査定とは】

    審査の結果、保険診療のルール上不適当であると判断された場合に減点、調整されることを査定と言います。医療機関には「増減点連絡書(通知書)」にて通知されます。
    また、査定事由ごとに記号が定められています。
    〔A〕    医学的に適当と認められないもの(病名漏れ、薬剤や診療行為の適応外等)
    〔B〕    医学的に過剰、重複と認められるもの(薬の過剰投与、診療行為の過剰等)
    〔C〕    A・B以外の医学的理由により適当と認められないもの(薬剤禁忌等)
    〔D〕   告示・通知に示された算定要件に診療行為が合致してないと思われるもの
       (告示や通知、疑義解釈等に示された算定要件に合わないもの)
    〔J〕 縦覧点検によるもの
    (過去のレセプトと併せて審査する。
     3月に1回等算定期間が定められている診療行為等)
    〔Y〕 横覧点検によるもの
    (入院・外来レセプトを照合したもの。退院後1ヵ月以内は算定不可等)
    〔T〕 突合点検によるもの
    (薬局のレセプトと照合される。院外処方箋を発行した医療機関から減点される)
    〔F~K〕事務上に関するもの
    (F固定点数誤り、G請求点数集計誤り、H縦計計算誤り、Kその他)

    ※都道府県によって、記号等の表現が異なることがあります。
     

    査定に対しては、再審査請求(医療機関再審査)をすることができます。支払基金・国保連合会の定めた様式を作成し請求します。再審査請求期限は原則6カ月となります。再審査の結果、請求が認められると「復活」「一部復活」として後日、診療報酬が支払われます。「原審通り」となると請求は認められません。また、保険者が審査支払機関の結果に納得がいかない場合に行われる再審査(保険者再審査)も存在します。
     
    診療報酬は医療機関の経営を支える要となります。患者さんから信頼され、地域に必要とされる医療機関であっても診療報酬を疎かにしてしまえば自院の存続に影響が生じます。

    審査機関側は機械的な審査を進めています。医療機関側もレセプトチェックソフトの導入や自院用のカスタマイズ、査定返戻対策を行い診療報酬の減収を防ぐことが重要になります。

    元記事: note(原嶋企画)

  • 薬剤料の計算方法

    薬剤料の計算方法

    今回は、薬剤料の計算方法とルールについてお話します。

    日々の業務ではコンピュータが計算する為、自分自身で計算する機会は少ないと思います。ですが、計算方法を理解していれば様々な面で役に立ちます。患者さんなどから説明を求められた際にも、理解していることで分かりやすく説明できることで患者さんも安心して納得していただけます。どのように成り立っているのか知っておいて損はないと思います。

    では、簡単に解説させていただきます。

    ◇計算のルール◇

     ① 計算は所定単位ごとに行う
    内服薬・浸煎薬=1剤1日分
    頓服薬=1回分
    外用薬=1調剤
    これらが所定単位です。
     
    内服薬の1剤とは服用時点が同一のものになります。朝食後や毎食後といった服用するタイミングのことです。服用時点が異なれば2剤となります。
     
    ② 小数点以下は五捨五超入
    薬剤料、つまり点数計算するにあたり定められているのは
    薬価15円以下=1点
    薬価15円を超える場合=10円またはその端数を増すごとに1点加算
     という内容です。
    これが五捨五超入です。
    薬価である「円」から、薬剤料の「点数」に換算する場合は薬価を10で割り、
    算出された値に対して小数点以下を五捨五超入します。
    〈例:薬価25円=2.5=2点 薬価25.1円=2.51 =3点〉

    ③ 所定単位ごとの点数に投与単位を掛ける
    例1.
    Rp1)A錠15mg 3錠 (1錠5.6円) 分3毎食後 7日分
    Rp2)B錠10mg 3錠 (1錠3.6円) 分3毎食後 7日分
     
    服用時点が同じなので所定単位は1剤となります。また、内服薬は服用時点が同じであり、さらに投与日数も同じ場合は1調剤とされます。よって、今回は1剤1調剤になります。
     
    計算方法は「所定単位ごとの点数 / 10 × 処方日数 = 点数」です。
     
    ①    所定単位ごとの薬価を合算 = (5.6円×3錠)+(3.6円×3錠) = 27.6円
    ②    点数に換算(五捨五超入) = 27.6/10=2.76 = 3点
    ③    処方日数を掛ける 3×7= 21点
    したがって、薬剤料は21点となります。
     
    例2.
    A軟膏 5g (1g 19.1円)
    B軟膏 20g (1g 3.61円) 混合 1日2回 塗布 
    ※外用薬の場合は、混合する場合は1調剤となります。
     
    ①(19.1円×5g)+(3.61円×20g)=167.7
    ②167.7/10= 16.77 = 17点
    外用薬なので投与単位は1調剤となり、薬剤料は17点となります。

    以上が薬剤料の算定方法となります。実際は薬剤料以外に処方料など様々な加算をしたり、逓減などのルールを経て最終的な請求点数になります。診療報酬は細かく定められており、難しいと感じることが多いと思います。ですが、理解して自身の強みにしていくことが大切です。診療報酬の解釈などでわからないことがありましたらご相談ください。

    元記事: note(原嶋企画)

  • これからの在宅医療に求められるもの

    これからの在宅医療に求められるもの

    日本では外来受診の回数が諸外国に比べて非常に多いといわれています。

    少しでも不安があれば医療機関へ行き診察を受けることができる現在の医療制度は他国に比べて良い環境にあると言えるでしょう。ですが、超高齢化社会において医療機関に行くこと自体が負担である人は多く、ケアする家族の負担も増し在宅医療のニーズは年々高まっています。ですが、令和6年度改定では頻回な往診における在宅患者訪問診療料の逓減等、見直しがありました。

    患者さんのニーズと乖離する診療報酬の減算、マンパワーの不足など不安材料は尽きません。今後の日本ではどのような在宅医療が展開されていくべきなのか。 

    検討材料の一つとして、諸外国の在宅医療についてお話します。

    【イギリス】
    NHS(National Health Service)と呼ばれる国民保健サービスがあり、訪問医療はGP(General Practitioner)、District Nurseといった一般家庭医と地域看護師で行われている。
    訪問診療よりも電話診療が多く、在宅医療においては地域看護師がメインとなっている。
    包帯交換、注射、投薬管理等限定的な医療行為を行っているが、看護師の数は減少しており業務負荷が増大している。

    【アメリカ】
    在宅ケア事業者HHA(Home-Healthcare Agency)等が在宅医療を担っている。
    医師の指示・承認のもと、看護師主体のチームが在宅医療ケアを提供している。
    なお、アメリカでは医療保険制度は対象者が決まっており、65歳以上の高齢者、障害者、透析患者はメディケアという公的保険制度に加入可能、低所得者はメディケイドに加入ができる。それ以外は個人が保険会社に加入するかたちになっている。
    いずれにしても高額な費用がかかるため在宅医療が選ばれやすい。

    【フランス】
    HAD(Hospitalization à Domicile)という在宅入院機関が提供する高度医療サービスに特化した在宅医療が存在する。在宅でも入院と同等の医療を提供することで入院期間の短縮と居宅生活への円滑な移行ができるよう支援することを主な目的としている。
    病院の医療チームと個人開業者が協働し、「時限的医療(化学療法、抗生物質療法等)」「在宅リハビリ」「終末期医療」を行っている。
    基本的に医師は訪問せず、病診連携、コーディネート、書類作成等を担当している。

    【今後の日本における在宅医療の課題】

    ・医師の業務軽減、コメディカルの増員
    ・給与、勤務体制の改善
    ・人材育成・教育
    ・ケアする家族等のサポート

    海外では医師の訪問は少なく、コメディカルによる訪問や遠隔医療が普及しています。医師は貴重な資源であり、守るべきものと捉えられているからです。

    ですが、医師の代わりに多くの人を雇えば解決するという問題ではありません。

    経験に乏しい人材を採用することで業務精度が落ち、さらには離職率も増える可能性があります。人材育成を行い、コメディカルの専門性を高め、能力に沿った待遇やサポートを行う等といった将来に繋げるために人自体に投資をすることが重要になるでしょう。

    他には介護者である家族に在宅医療に取り組んでもらうために、家族に対して支援を行う体制を構築する必要もあります。これは医師等による訪問回数を減らし、将来的な医療費抑制にも繋がります。ですが、すぐに実現することは難しいでしょう。

    以前の記事でご紹介しました、Smart Home Doctorの往診サポートサービスを利用していただくことで現場の過重労働を防ぎ、支援を得ることが可能です。

    ご興味がありましたら、是非お問い合わせください。

    元記事: note(原嶋企画)

  • 療養の給付と直接関係ないサービス等とはいえないもの

    療養の給付と直接関係ないサービス等とはいえないもの

    今回は保険診療や診療報酬に含まれている、または関連しているとして請求ができない項目についておまとめしました。請求を行う際の参考にしていただければと思います。

    ◇療養の給付と直接関係ないサービス等とはいえないもの

    (1) 手技料等に包括されている材料やサービスに係る費用

    ・入院環境等に係るもの
    (例)シーツ代、冷暖房代、電気代(ヘッドホンステレオ等を使用した際の充電に係るもの等)、清拭用タオル代、おむつの処理費用、電気アンカ・電気毛布の使用料、在宅療養者の電話診療、医療相談、血液検査など検査結果の印刷費用等

    ・材料に係るもの
    (例)衛生材料代(ガーゼ代、絆創膏代等)、おむつ交換や吸引などの処置時に使用する手袋代、手術に通常使用する材料代(縫合糸代等)、ウロバッグ代、皮膚過敏症に対するカブレ防止テープの提供、骨折や捻挫などの際に使用するサポーター や三角巾、医療機関が提供する在宅医療で使用する衛生材料等、医師の指示によるスポイト代、散剤のカプセル充填のカプセル代、一包化した場合の分包紙代及びユニパック代 等

    ・サービスに係るもの
    (例)手術前の剃毛代、医療法等において設置が義務付けられている相談窓口での相談、車椅子用座布団等の消毒洗浄費用、インターネット等により取得した診療情報の提供、食事時のとろみ剤やフレーバーの費用 等

    (2) 診療報酬の算定上、回数制限のある検査等を規定回数以上に行った場合の費用(費用を徴収できるものとして、別に厚生労働大臣が定めるものを除く。) 

    (3) 新薬、新医療機器、先進医療等に係る費用

    ・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年
    法律第145号)上の承認前の医薬品・医療機器(治験に係るものを除く。)

    ・適応外使用の医薬品(評価療養を除く。)

    ・保険適用となっていない治療方法(先進医療を除く。) 等

    以上が算定できない項目になります。混合診療等、算定できないものに対して請求を誤ってしてしまった場合は個別指導等での返還になる可能性もありますのでご注意ください。

    元記事: note(原嶋企画)

  • 療養の給付と直接関係ないサービス等

    療養の給付と直接関係ないサービス等

    こんにちは、原嶋企画です。

    以前の記事では「混合診療」についてお話させていただきました。

    今回は、選定療養と評価療養とは別に、保険診療と併せて請求できる項目のまとめになります。
    保険診療を行うにあたって、治療(看護)とは直接関連のない「サービス」又は「物」について請求を行うことは認められています。

    以下が、そのいわゆる「療養の給付と直接関係ないサービス等」になります。

    (1)日常生活上のサービスに係る費用

    ・おむつ代、尿とりパット代、腹帯代、T字帯代 ・病衣貸与代(手術、検査等を行う場合の病衣貸与を除く。)
    ・テレビ代
    ・理髪代
    ・クリーニング代
    ・ゲーム機、パソコン(インターネットの利用等)の貸出し
    ・MD、CD、DVD各プレイヤー等の貸出し及びそのソフトの貸出し
    ・患者図書館の利用料 等

    (2)公的保険給付とは関係のない文書の発行に係る費用

    ・証明書代 (例)産業医が主治医に依頼する職場復帰等に関する意見書、生命保険等に必要な診断書等の作成代 等
    ・診療録の開示手数料(閲覧、写しの交付等に係る手数料)
    ・外国人患者が自国の保険請求等に必要な診断書等の翻訳料 等

    (3)診療報酬点数表上実費徴収が可能なものとして明記されている費用

    ・在宅医療に係る交通費
    ・薬剤の容器代 等

    (4)医療行為ではあるが治療中の疾病又は負傷に対するものではないものに係る費用

    ・インフルエンザ等の予防接種、感染症の予防に適応を持つ医薬品の投与
    ・美容形成(しみとり等)
    ・禁煙補助剤の投与(ニコチン依存症管理料の算定対象となるニコチン依存症(以下 「ニコチン依存症」という。)以外の疾病について保険診療により治療中の患者に対し、スクリーニングテストを実施し、ニコチン依存症と診断されなかった場合で あって、禁煙補助剤を処方する場合に限る。)
    ・治療中の疾病又は負傷に対する医療行為とは別に実施する検診(治療の実施上必要と判断し検査等を行う場合を除く。) 等

    (5)その他

    ・保険薬局における患家等への調剤した医薬品の持参料及び郵送代
    ・保険医療機関における患家等への処方箋及び薬剤の郵送代 
    ・日本語を理解できない患者に対する通訳料
    ・他院より借りたフィルムの返却時の郵送代
    ・院内併設プールで行うマタニティースイミングに係る費用
    ・患者都合による検査のキャンセルに伴い使用することのできなくなった当該検査に使用する薬剤等の費用(現に生じた物品等に係る損害の範囲内に限る。なお、検査の予約等に当たり、患者都合によるキャンセルの場合には費用徴収がある旨を事前に説明し、 同意を得ること。)
    ・院内託児所・託児サービス等の利用料
    ・手術後のがん患者等に対する美容・整容の実施・講習等
    ・有床義歯等の名入れ(刻印・プレートの挿入等)
    ・画像・動画情報の提供に係る費用(区分番号「B010」診療情報提供料(II)を算定するべき場合を除く。)
    ・公的な手続き等の代行に係る費用 等

    以上が算定できる具体例になります。請求する場合は院内掲示やホームページ掲載等規定がありますのでご注意ください。

    また、インフルエンザ等の予防接種や健康診断料金はクリニックによって金額設定が異なります。請求金額に診察料を含めて設定している場合は、保険診療で初再診料を算定することはできませんのでご注意ください。その場合のレセプトは「初診料(再診料)は健診にて算定済み」や 「自費にて算定」等のコメントをいれるようにして審査側がわかるようにしてください。

    元記事: note(原嶋企画)

  • 内服薬7種逓減について ~診療報酬で損をしないために~

    内服薬7種逓減について ~診療報酬で損をしないために~

    こんにちは、原嶋企画です。
    皆様方のクリニックでは、一人の患者さんに対して何種類の処方をしていますか?

    ご存じの方も多いと思いますが、内服薬を7種類以上処方すると薬剤料と処方料の算定点数が減算されてしまいます。

    内服薬多剤投与による減算による影響は下記のとおりです。

     ≪通常≫    ≪7種類以上≫
    処方料42点 → 処方料29点 = △13点
              +さらに内服薬剤料1割減
    処方箋料68点 → 処方箋料40点 = △28点

    ですが、少しの手間を掛ければ減算をしないで済むケースもあります。

    それは 「服用方法別に総点数を205円以下(20点以下)にまとめて、7種類以下の処方にする」
    これだけです!

    1種類とは同じ服用方法かつ同じ処方日数であることです。
    例えば、朝食後服用の内服薬を4剤処方しても、トータル薬価が200円であれば4剤で1種類とカウントします。また、常態として投与する内服薬のみが対象なので、風邪薬などの臨時投薬(投 与期間2週間以内のもの。投与中止期間が1週間以内の場合は連続投与とみなす)や頓服、外用薬は逓減対象外になります。

    併用禁忌や副作用の管理が必要になる多剤投与において、評価されこそすれ逓減になるという制度に疑問を抱く先生方も多いと思いますが、未だ現制度は変更されていません。

    内服薬のカウント方法を身に着けて、本来算定できる診療報酬が減算されないようにしましょう。

    元記事: note(原嶋企画)

  • 令和6年度診療報酬改定における新規項目届出一覧

    令和6年度診療報酬改定における新規項目届出一覧

    今回の改定において、新設された項目で届出が必要なものを一覧にしました。
    ご自身のクリニックにおいて届出漏れがないか、参考にしていただければと思います。

    なお、一般内科クリニック向けの新設項目のみを対象としておりますので、既存の項目又は入院、病院規模、歯科、薬局等の項目は掲載しておりません。ご了承ください。

    届出期限は令和6年6月3日(月)必着です。改定施行開始の6月1日より算定するには、この期限までに提出しなければなりません。お気を付けください。

    【届出要・新設項目】

    ・医療DX推進体制整備加算
    ・在宅医療及び訪問看護医療DX情報活用加算
    ・時間外対応加算2
    ・抗菌薬適正使用体制加算
    ・看護師等遠隔診療補助加算
    ・慢性腎臓病透析予防指導管理料
    ・プログラム医療機器等指導管理料
    ・介護保険施設等連携往診加算(往診料 注10に規定する)
    ・在宅時医学総合管理料の注14に規定する基準及び注15
    ※施設入居時等医学総合管理料注5の規定により準用する場合を含む
    ・在宅医療情報連携加算
    ・遠隔死亡診断補助加算
    ・遺伝学的検査 注2
    ・画像診断管理加算3
    ・ストーマ合併症加算
    ・在宅薬学総合体制加算1及び2
    ・外来、在宅ベースアップ評価料1及び2
    ・バイオ後続品使用体制加算
    ・外来感染対策向上加算(発熱患者等対応加算)
    ※経過措置あり 令和7年1月以降算定の場合は再届出が必要となります。

    以上が、抜粋した項目となります。

    日々の業務で多忙を極める中、届出業務の確認作業等を行うことは非常に大きなご負担かと思いますが、最後まで本改定を共に乗り切ってまいりましょう。

    元記事: note(原嶋企画)

  • 〈令和5年度〉 保険医療機関の診療科別平均点数について

    〈令和5年度〉 保険医療機関の診療科別平均点数について

    こんにちは、原嶋企画です。
    今回は、表題のとおり保険医療機関のレセプト平均点数についてまとめました。

    厚生局のデータより、東京都・神奈川県・埼玉県のデータを抜粋しました。 ご自身のクリニックの点数と見比べる指標にしていただければと思います。

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    なお、集団的個別指導ではレセプト1件当たりの平均点数が一定割合(診療所は1.2倍)を超え、類型区分である診療科別毎の保険医療機関の総数上位概ね8%範囲の保険医療機関が選定対象になります。

    平均点数を把握することで、選定対象内なのか確認ができるのは心理的負担の軽減になるかと思います。ですが、平均点数未満でも個別指導の可能性はあります。

    診療報酬請求の根拠は診療録であり、必要事項の記載がない場合は不正請求と見なされます。厚生省や地方厚生局等は診療報酬請求の支払いに値するか、非常に厳しい目でジャッジします。

    診療録の記載等のご不安がありましたら、ぜひご相談いただければと思います。

    元記事: note(原嶋企画)

  • 令和6年度改定〜医療DXにおける診療報酬点数について〜

    令和6年度改定〜医療DXにおける診療報酬点数について〜

    《医療DX推進体制整備加算》

    こんにちは、原嶋企画です。
    本日は、医療DX関連の改定である「医療DX推進体制整備加算」についてお話しさせていただきます。なお、本項目は歯科・調剤に対しても新設されましたが、本記事では医科に関してまとめさせていただいております。

    厚生省より、具体的な内容として「オンライン資格確認により取得した診療情報・薬剤情報を実際に診療に活用可能な体制を整備し、また、電子処方箋及び電子カルテ情報共有サービスを導 入し、質の高い医療を提供するため医療DXに対応する体制を確保している場合の評価を新設する」と告示がありました。詳細は以下のとおりです。

    ◇新設
    医療DX推進体制整備加算
    (初診時・月1回) ・・・8点 ※要届出

    【算定要件】
    医療DX推進に係る体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関を受診した患者に対して初診を行った場合は、医療DX推進体制整備加算として、月に1回に限り8点を所定点数に加算する。 この場合において在宅医療DX情報活用加算又は訪問看護医療DX情報活用加算は同一月においては、別に算定できない。

    《施設基準》※医科
    1.療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する命令(昭和51年厚生省令第36 号)第1条に規定する電子情報処理組織の使用による請求を行なっていること。

    2.健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認を行う体制を有していること。

    3.医師が、電子資格確認を利用して取得した診療情報を、診療を行う診察室、手術室又は処置室等において、閲覧又は活用できる体制を有していること。

    4.電磁的記録をもって作成された処方箋を発行する体制を有していること。
    (経過措置 令和7年3月31日まで)

    5.電子カルテ情報共有サービスを活用できる体制を有していること。(経過措置 令和7年9月30日まで)

    6.マイナンバーカードの健康保険証利用の使用について、実績を一定程度有していること。 (令和6年10月1日から適用)

    7.医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い診療を実施するための十分な情報を取得及び活用して診療を行うことについて、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること。 具体的には次に掲げる事項を掲示していること。
    ア. 医師等が診療を実施する診察室等において、オンライン資格確認システムにより取得した診療情報等を活用して診療を実施している保険医療機関であること。
    イ.マイナ保険証を促進する等、医療DXを通じて質の高い医療を提供できるよう取り組んでいる保険医療機関であること。
    ウ.電子処方箋の発行及び電子カルテ情報共有サービスなどの医療DXにかかる取組を実施している保険医療機関であること。

    8.(7)の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。 (経過措置令和7年5月31日まで)

    9.現行の医療情報・システム基盤整備体制充実加算と同様に、B001-2に掲げる小児科外来 診療料、B001-2-7に掲げる外来リハビリテーション診療料、B001-2-8に掲げる外来放射線照射診療料、B001-2-11に掲げる小児かかりつけ診療料及びB001-2-12に掲げる外来腫瘍化学療法診療料において、包括範囲外とする。

    ※1については「オンライン請求を行なっていること」になります。
    ※2については「オンライン資格確認を行う体制を有していること」になります。
    ※6に関しての利用率の割合については別途示される予定。
    ※7に関して、厚生省のHPにて、現在は掲載準備中となっていますが「オンライン資格確認に関する周知素材について」にあるポスターについては施設基準を満たす。と疑義解釈に示されました。
    ※届出様式については、厚生省より様式1の6が定められていますが、現時点で地方厚生局の ホームページは作成準備中となっております。

    以上が本項目についての概要となります。
    また、今後は様々なものがデジタル化され、既存の在り方が変わっていきます。ウェブサイトへの 掲載など医療機関の皆様の作業が増えている事と思います。私たち、原嶋企画では皆様に変わって院内掲示物のデジタル化など、ご提案や実際の作業を行い先生方のお力になれたらと考えております。何かご相談等ありましたら、是非ご連絡ください。

    元記事: note(原嶋企画)